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Archive for 8月, 2011

勇気ある行動  日系人2世

 (第14代合衆国運輸長官、ノーマン・ミネタ氏)
 最近はじめて日系アメリカ人のノーマン・ミネタ(峯田良雄)という人物について知る機会を得ました。NHKの特別番組で渡部謙さんとのインタビューでこの人の人となりを知ることができ、日本人として誇りに思いました。ノーマン・ミネタ氏はカルフォルニア・サンノゼ市の市議会議員を皮切りにアメリカ合衆国の運輸長官にまで上り詰めた人です。クリントン大統領とブッシュ大統領のもとで日系人としてははじめての閣僚でありました。あの9・11の同時多発テロが起きた時に運輸長官をしていて、素早い対応が求められていた時に、非常に勇気ある言動を貫いた点に痛く感動しました。彼は、9・11の直後にアメリカ国内の各空港における乗客の身体検査に関して、人種・国籍、宗教などによる特別検査を認めないと発表したのでした。テロを起こした犯人たちがアラブ系イスラム系であるということによって、すべてのアラブ系の人やイスラム教徒が特別厳しい検査を強要されるであろうことを予測して、それを認めないとメディアで明言したのです。すべての乗客が同等の身体検査を課せられることになるという姿勢を貫いたのです。そのために、ミネタ氏は激しい攻撃にさらされることとなりました。世論の心ない批判攻撃にさらされても、一歩も譲らず、彼の姿勢を貫き通したことは後に高く評価されることとなったのです。
 そのような強固な意志がどこから来たのか、実は彼は日系人2世として太平洋戦争勃発と同時に両親と共にロスアンゼルスからワイオミングにあった日系人収容所に隔離された経験を持っていたのです。日系人であるというだけで、彼はアメリカに対する忠誠を疑われ、荒涼たる原野に送り込まれたのです。そのような人権を踏みにじった過ちをアメリカは二度と侵してはならないという彼の信念がアラブ系イスラム系の人々に対する姿勢につながったのでした。その信念を貫いてくれたおかげでどれほど多くのアラブ系イスラム系の人々が9・11後のアメリカで難局を乗り越えられたことでしょう。また、ミネタ氏は日系人収容所に入れられた人々のための法律を実現し、国からの謝罪と補償とを取りつけたのでした。
 いかなる世間の誹謗中傷にも屈することなく、信念を貫くということがいかに難しいことか、ミネタ氏のような日系人がいるということを知ることができて本当に幸いでした。

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